グリーンウォーターでのメダカ飼育について<メリット・デメリット>

ワンポイント

メダカ飼育でよく耳にするグリーンウォーター(青水)とは?グリーンウォーターのメリットとデメリットを理解して適正な活用法をすることでメダカの育成が簡単になります。特にデメリットにはどんなことがあるのか、またその対処法をまとめます。メダカ飼育においてグリーンウォーターの使い方攻略の参考にしてください。

グリーンウォーター(青水)とは

植物性プランクトンを豊富に含んだ緑色をした水のことです。春から夏の間の日当たりの良い屋外飼育では自然にグリーウォーターになっていきます。屋内飼育でグリーンウォーターにしたい場合などは意図的に作る方法もあります。(後ほどご紹介します)

グリーンウォーターのメリット

● グリーンウォーター自体が植物性プランクトンなのでメダカにとって常にエサを食べている状態
● 緑の水のおかげで視界がほどよく制御できメダカのストレスを軽減することができる
● 植物性プランクトンが光合成することで昼間の水中の溶存酸素が豊富
● 水あたり(魚への負担)が少なく水質も安定する
● メダカの色揚げ効果に期待できる

植物性プランクトンはとても小さいのでミジンコなどの少し大きな動物性プランクトンを食べるのが難しいメダカの針子にとって良いエサとなります。

グリーンウォーターのデメリット

● ずっとグリーンウォーターで飼育しているとメダカは大きくなれない。
● 植物性プランクトンは夜間光合成しなくなるので溶存酸素が低下し酸欠になりやすい
● 濃すぎるグリーンウォーターに雨が入ると後日、水質が悪化する可能性がある
● 濃くなり過ぎるとメダカのエラに障害がおこる場合がある

適度な濃さのグリーンウォーターは圧倒的にメリットがありますが、濃くなり過ぎたグリーンウォーターにはデメリットの方が多くなります。

グリーンウォーターとメダカの成長

グリーンウォーターは針子や稚魚、ある程度成長した親個体を飼育するのにとても便利な水です。針子や稚魚は餓死することも多いのですがグリーンウォーターで飼育していれば植物性プランクトンを餌にすくすくと育ってくれます。また、親個体の場合も水質面で安定し青水による浄化作用のおかげで非常に飼育しやすくなります。しかし、ずっとグリーンウォーターで育てているとメダカは食欲が抑制され運動量も減ることで成長まで抑制されてしまいます。お腹は痩せていないのにサイズが大きくなってこない場合などはこの現象が起きています。

● 成長を止めないために
針子や稚魚の頃はグリーンウォーターで飼育しある程度成長してしっかりしてきた頃に、数日かけて換水し徐々に新水の割合を増やしていき最終的には9割程度の新水で換水します。このようにしてグリーンウォーターを薄くしていくと餌食いが驚くほど上がり成長スピードも一気に加速させることができます。
● 水換えの大切さ
メダカの成長には新水が欠かせません。新水を加えることでメダカは刺激を受けて交感神経が優位になり食欲や運動量の増加へとつながります。

夜間の酸欠対策

基本的には酸欠に強いメダカですが容器に入っているメダカの数が多い場合などは夜間エアレーションをしてあげることを推奨します。エアレーションができない場合は、明るいうちに換水してグリーンウォーターを薄めておくなどして対策しましょう。

グリーンウォーターの雨対策

濃すぎるグリーンウォーターに雨が入ったり日照不足が続くと、グリーンウォーターが沈殿する場合があります。これは水中の植物性プランクトンが死滅して沈殿いる状態です。その状態のまま後日晴天になり水温が上昇することで水質が一気に悪化します。これを防ぐ対策として、グリーンウォーターが濃くなり過ぎたら換水を繰り返し適度な濃さに調整します。また、雨が降る前に適度に換水しておいてください。詳細はこちら↓↓

濃くなり過ぎるとエラに障害が...

グリーンウォーターが濃くなり過ぎるとpH値が高くなり過ぎたりアンモニア濃度が上がったりすることでエラに障害がおきる場合があります。基本的には溶存酸素が豊富なグリーンウォーターですがエラに障害を起こすことで水中の酸素を上手く取り込めず結果的に酸欠状態になることもあります。

グリーンウォーターの作り方

室内飼育の場合や日照時間が短い季節など、グリーンウォーターを意図的に作りたい時にお試しください。

1.飼育水または水道水を用意する
2.EZ GREEN(キョーリン)を規定量(1ℓに1㎖)添加する
3.エアレーションで常時かき混ぜる(なければ定期的にかき混ぜる)
4.室内で作る場合は窓際に置くかLEDライトで10時間以上照射する
5。約1週間ほどで完成(藻が発生した場合はネットなどで取り除く)

以前は園芸用の液肥ハイポネックスが使われることが多かったのですが、現在は観賞魚用の液肥として販売されているEZ GREENがお勧めです。
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グリーンウォーター(青水)についてのまとめ

グリーンウォーターはメダカ飼育において上手く使用すればとても便利で優れた飼育水です。同時に使い方を間違えると成長を止めてしまったり、水質悪化に繋がる切っ掛けになってしまう場合もあります。グリーンウォーターのデメリットのほとんどは濃くなり過ぎた時に起こります。デメリットに対する対策として日頃のメダカのお世話をする際に水の状態とメダカの様子をよく観察して適度な濃さを見つけ出し調整することでメダカの生存率を上げ、成長スピードを劇的に上げることも可能になります。春から夏にかけては直ぐに濃くなり過ぎてしまうため管理が大変ですが、メダカ飼育においてグリーンウォーターは切っても切り離せない関係ですので(特に屋外飼育)換水のタイミングを攻略して頂けたらと思います。

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