五式系メダカやブラックリムメダカの累代ポイント

ワンポイント

根強い人気の五式タイプRに加え、次々と新たな掛け合わせが生み出されている五式系統ブラックリムのメダカですが、累代には重要なポイントがいくつかあることをご存じですか??
「重要な累代のポイントがある」=「種親を購入する際にも注意」ということになります。
五式系統に限ったことではありませんが、同じ名前で売られているメダカでも全く表現が異なるメダカになっていることが多いです。

五式系統メダカの種親購入時のポイント

● 透明鱗・半透明鱗
● ブラックリムの強弱
● 体型と発色

透明鱗とブラックリムについて

最優先で確認したいのは透明鱗であること!!
五式系のメダカは黒いイメージが強いのでピンとこないかもしれませんが基本的には透明鱗や半透明鱗です。体色が黒く見えるのはブラックリムの発現によるものです。
透明鱗は劣性遺伝のため一度欠如してしまうとかなり厄介です。
種親として購入する際は、透明鱗にブラックリムが強く出ている個体を選ぶのが賢明です。腹部まで黒くなる個体は背地反応が薄くガラス水槽などで飼育しても色が飛びにくいのでお勧めです。

体型について

五式系のメダカの醍醐味は横見です!横から見た時にかっこよく見える体型は、頭から背中にかけたラインが重要なのはご存じでしょうか??
代表的なもので言うとスプーンヘッドの様に頭がスプーンの様な形状になってしまっていたり、頭と背中の繫ぎ目のあたりで角が出来るような形をしていると、見た目が悪いだけではなく水面に浮いてきた際や水中でホバリングしている際に尾が垂れる傾向にあります。
では、理想の体型とは...頭から背中にかけて極々緩やかな弓状の形をしているのがベストだと思います。個人的には本来のメダカ体型の様に頭から背中にかけてほぼ直線的な体型が好みです。

五式系の累代ポイント

五式系のメダカを累代飼育する際のポイントは基本的には種親購入時のポイントを守りつつ、本来のその品種の持つ形質をいかに維持できるかが重要です。
五式系のメダカが難しいと言われる原因は「集団採卵による形質の欠如」だと私は思っております。累代する際は種親を購入する際にチェックしたポイントをちゃんとクリアしている個体の中からペアリングすることで、形質や表現を壊すことなく累代できると思います。

頭やヒレに朱赤が入る品種を累代する際、リムが強く頭まで黒くなっている同士のペアで累代するとどんどん黒いだけのメダカになっていってしまいます。片方にリムが強く黒勝ちの個体を使う場合は、もう片方にリムが強く赤みが強い個体を使う事をお勧めします。

選別について

選別するタイミングのお勧めは産卵が始まる前の大きめ稚魚サイズです。水換えした直後の綺麗な水の時に選別するのがベストです。私は水換え時に水合わせした後、一旦選別容器に移し選別を行います。
選別は以下の項目で選外をはねます。

● 上見で背曲がり
● 横見で背曲がり
● 非透明鱗
● ブラックリムの発現が弱い
● 体型不良
● やせ細り
● その品種の特徴となる形質の欠如

選別の際に次世代の親候補を決めてペアリングしてしまうのも効率的です。

選別ケースについて

五式系のメダカを選別する際はほとんど横見での選別です。100均の選別ケースなどのアクリルケースやプラケースよりも小型のガラス水槽が傷付きにくく透明度も高いので断然お勧めです!!低価格で丁度良いサイズの私の愛用品をご紹介しておきます。

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選別の匹数が少ない人は「コレクションケースM」でも十分だと思います。

まとめ

五式系統のメダカを購入する際や累代する際は、透明鱗であるか・リムの発現は強いか・横見の体型は整っているか・その品種の特徴的な形質は発現しているかを十分確認して購入することをお勧めします。
かっこいい本来の形質を維持したい方は親決めをしてペアリングによる採卵を心掛けてください。
五式系のメダカは難しいと思われがちですが決してそんなことはありません。ラメ系や体外光系などもこだわっている人からすれば同じことが言えるのではないでしょうか...?その系統やその品種の特徴を理解して累代維持していくこと自体が難しいことだと思います。
五式系メダカにチャレンジしてみたいと思っている人の参考に少しでもなれば幸いです。

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